「楽々献立（らくこん）」は、栄養成分を記述した標準食材テーブルと食材の在庫を管理する在庫テーブルを保持しています。これらに基づいてユーザーが食材の栄養成分や在庫状況を考慮した献立作成を効率的に実行できるようにしています。以下では、この仕組みについて解説します。

標準食材マスターは、料理に使用される食材ごとに栄養成分を記述した表データです。このテーブルには、食材名、単位、栄養成分（エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、塩分など）や、食材に関する備考、標準化された食材名（例えば、「精白米」や「白米」など）が格納されています。この標準食材を使うことで、ユーザーが特定の食材を選択した際に、その栄養成分を迅速に取得し、献立計画に反映させることができます。

標準食材マスターの定義

“🍅 野菜・果物類”,
“🥩 肉類”,
“🐟 魚介・海藻類”,
“🍚 穀物・豆類”,
“🧀 乳製品・卵類”,
“🌿 調味料・スパイス類”,
“🛢️ 油脂類”,
“🥫 乾物・保存食品”,
“🍞 パン・ベーカリー類”,
“🍬 菓子・デザート材料”,
“🧴 その他（冷凍食品、加工品など）”

食材の量の計り方は、例えば「”少々”, “適量”, “半小さじ”, “小さじ”,“大さじ”, “合”, “カップ”, “グラム”, “g”, “ml”, “cc”,“kcal”, “束”, “個”, “枚”, “本”, “かけ”, “株”, “ふり”,“つまみ”」といったように多様な表現が使われています。楽々献立では、これらの計り方と実際の栄養成分を計算するためのグラム量との紐づけを行っています。

容量（ml,cc,合）で計る食材の栄養成分を計算するために、食材ごとに容量から重量へ変換するための密度情報をシステム内部で保持しています。以下は現時点での定義から抜粋したものです。

現時点で、以下の食材に対して１単位と重量の変換表を保持しています。

標準食材マスターは、サービス加入時にその時点でのサービスが一般公開しているマスターテーブルが個人用マスターとして複写されます。マスターテーブルは以下の方法で更新することができます。

方法１．マスターテーブルを直接編集する

表の各項目を直接修正し、更新アイコン💽　を押すことで内容を反映することができます。

方法２．自分が登録したレシピの食材情報をマスターに反映する。

これについては、レシピ登録の方法を解説する投稿で別途説明します。

方法３．サービスの共通マスターから差分をダウンロードする。

管理ツールの、データ管理メニューを表示し、データ管理メニューを選択する。サブメニューの「公開マスター同期」ボタンを押す。公開マスターに新しいデータが存在する場合は、差分としてダウンロードされ、個人用マスターへ反映されます。

以下は食材の在庫管理を行うテーブルの定義です。

家庭で使用する日々の食材の実際の数量管理は、事業者の商品在庫管理とは次元が異なります。正確にやろうとすれば非常に煩わしいですし、できたとしてもさほど有益であるとは思えません。しかしながら食材の残量に無頓着でいると、大事な時に「あーパン粉が無かったあ！」と台所で落胆する羽目になるかもしれません。

そこで楽々献立では、目分量で（＝おおざっぱに）食材の残量を管理できるようにしました。目分量という単位を設定した食材の在庫量は以下のように三レベルだけです。

適量
少量
無し

現時点（25年6月）では、目分量の水準は、食材在庫テーブルを直接更新する必要があります。今後は実際に使用するレシピのページから在庫を更新できるような、操作性の良い強化をしていく予定です。

「実在庫」は、冷蔵庫やパントリーに食材が存在している状態を示しています。理屈から言えば実在庫していない食材を前提とした料理は作ることはできません。

しかし、献立を考えているのが午前中だとすると、よさげなレシピが見つかった、しかし在庫は無い、となればそれでは午後にスーパーに行って材料を買って来よう、でオーケーです。

「仮在庫」とは、このように今手持ちではなくても、すぐに入手できる食材ならば、それは在庫しているものとして考えるものです。

楽々献立の献立計画機能は、実在庫あるいは仮在庫している食材で作成できる料理のレシピのみを献立計画の作成対象にします。この考え方のメリットはギャラリーに並んでいても、何らかの理由（食材のコストや嗜好など）で自分では作らない料理は、自分の献立計画の対象に含めない、という効率化ができることです。

食材在庫管理テーブルの既定値では全ての標準食材は実在庫ゼロ、「仮在庫」有り、に設定していますので全てのレシピが献立計画の抽出対象となります。使わない食材は在庫管理テーブルで仮在庫のチェックを外すことによって、抽出対象から外すことができます。

在庫テーブル直接修正して更新ボタン💾を押すことで在庫情報を最新化することができます。

在庫情報の修正が多岐にわたる場合には、在庫テーブルをcsvファイルとしてダウンロードし、オフラインで修正後にインポートをすることが可能です。

標準食材マスターのレコードを削除することができます。十分考慮したうえで実行してください。

削除したデータを戻す機能はありません。このため、削除を行う場合は事前に管理ツールのデータ管理メニューを使いバックアップデータを作成しておくことをお勧めします。